かかりつけ薬剤師とは

「かかりつけ薬剤師」とは、薬による治療のこと、健康や介護に関することなどに豊富な知識と経験を持ち、患者さんや生活者のニーズに沿った相談に応じることができる薬剤師のことをいいます。

かかりつけ薬剤師が導入された経緯

医薬分業が始まって約40年経ち、平成26年には68.7%になりました。

医薬分業の意義としては、薬局の薬剤師が患者の状態や服用薬を一元的・ 継続的に把握し、処方内容をチェックすることにより、複数診療科受診による重複投薬、相互作用の有無の確認や、副作用・期待される効果の継続的な 確認ができ、薬物療法の安全性・有効性が向上することがまず挙げられます。

つまり、医薬分業により、待ち時間が短縮され、残薬の調整や後発品の変更によって、医療費の削減につながり、疑義照会によって投薬によるミスを減らしているのです。

しかし、患者が受診した医療機関ごとに近くの薬局で調剤を受ける機会も多いため、医薬分業における薬局の役割が十分に発揮されていない場合が多々あります。

患者がかかりつけ薬局をもち、かかりつけ薬剤師を持つことで医薬分業が意義を生かせるようになります。

例えば、処方内容のチェックに関しては、薬局が受け付ける年間7.9億枚の処方箋のうち約4,300万枚相当の処方箋について薬剤師から医師への疑義照会が実施されています(平成25年度)。さらに、処方内容のチェックに関しては、薬局が受け付ける年間7.9億枚の処方箋のうち約4,300万枚相当の処方箋について薬剤師から医師への疑義照会が実施されていています(平成25年度)。

また、薬局における後発医薬品の使用割合が上昇していますが(平成25年4月:46.5%→平成27年3月:58.4%)、患者が後発医薬品に変更したきっかけは、約7割が薬剤師からの説明となっており、(後発医薬品の置換えによる適正化額の推計は約4,000億円(平成23年度)また、在宅医療での残薬管理により、薬剤費の削減効果が見込めるとの報告(後期高齢者で 推計約400億円)があります。

>> 薬剤師転職サイトランキング <<

かかりつけ薬剤師・薬局をもつメリット

  • 服用歴や現在服用中の全ての薬剤に関する情報等を一元的・継続的に把握できるので、 複数診療科を受診した場合でも、多剤・重複投薬等や相互作用が防 止され、薬の副作用や期待される効果の継続的な確認を受けられます。
  • 在宅で療養する場合も、行き届いた薬学的管理が受けられます。
  • 過去の服薬情報等が分かる薬剤師が相談に乗ってくれます。また、薬について不安なことが出てきた場合には、いつでも電話等で相談できます。
  • かかりつけ薬剤師からの丁寧な説明により、薬への理解が深まり、飲み忘れ、飲み残しが防止されることにより、残薬が解消されます。

かかりつけ薬局の条件

かかりつけ薬剤師が職能を果たすにはかかりつけ薬局での勤務が必要です。かかりつけ薬局の条件としては以下のようなことが挙げられます。

  • 24時間対応できること。
  • 薬局は、原則として平日の開局日には連続して開局(午前8 時から午後7時までの時間帯に8時間以上)するほか地域の医療機関 全体の診療時間やその薬局の機能に応じて開局時間を設定していること。また、土日どちらか にも一定時間開局していること
  • かかりつけ医や地域包括支援センターや訪問看護ステーション等とも連携する。

かかりつけ薬剤師の条件

かかりつけ薬剤師になるためには以下の条件を満たしていなければなりません。

  • 3年以上薬局経験がある。
  • 週32時間以上同一店舗に勤めている。
  • 同一店舗に6か月以上在籍している。
  • 認定薬剤師を取得している。

このすべてを満たし、さらに以下のことを行う必要があります。

  • 署名付きの同意書を患者様からもらう(患者一人につきかかりつけ薬剤師は一人)
  • お薬手帳にご指名いただいた薬剤師の勤務表を貼付して渡す
  • 24時間対応する
  • 必要に応じて自宅へ訪問し、お薬の管理を行う
  • OTCや食事を含め、併用薬、他科受診を管理する
  • 必要と判断した場合は医師や他職種と連携する

一番取りやすい認定薬剤師は研究認定薬剤師

一番取りやすいと言われているのは研修認定薬剤師です。

研修認定薬剤師とは倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学および薬事関連法規・制度など、良質の薬剤師業務を遂行するために、自己研鑽した成果について、一定期間内(新規4年以内、更新3年毎)に所定の単位を取得したと申請した後、認定される薬剤師です。

注意事項としては以下の点が挙げられます。

  • 新規の場合は、初に単位を取得した日から、4年以内に40単位以上(毎年5単位以上)取得する。
  • 新規の認定は1年以内でも40単位以上を取得していれば、認定を受けることができます。
  • 2年以上かけて取得する場合は、毎年5単位以上は取得する必要があります。
  • 3年ごとの更新の際には30単位を取得する必要があります。
  • 認定手数料として10286円かかります。

単位を集める方法としては、以下のようなものがあります。

  • 薬剤師の勉強会(単位制限なし)
  • MRの定期的な勉強会をグループ研修や自己研修として250字から500字の報告書として提出する。(1年間に5単位から1認定期間に5単位まで)
  • e―ラーニング(1認定期間に15単位まで)

>> 薬剤師転職サイトランキング <<

まとめ

以上の要件を満たすと、かかりつけ薬剤師指導料は70点。

在宅を行っている患者に対しては、かかりつけ薬剤師包括管理料は270点を請求することができます。これは薬局経営には重要な点数になります。

また、地域に根差し、患者に寄り添った、かかりつけ薬剤師となることは、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になる2025年、更に10年後の2035年に向け薬剤師が職能を発揮し、包括的医療の担い手として生き残っていくためには不可欠なことです。ぜひかかりつけ薬剤師となってください。

参考資料

厚生労働省HPかかりつけ薬剤師・薬局について

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする