薬剤師の研究職について

薬剤師の免許を持っている人288151人のうち、最も多い大学で研究職についている薬剤師は全体の2%で約5000人です。

また、企業で研究・開発・営業などの仕事に就く人は11%で30762人です。75%が薬局や病院で勤めています。(平成26年厚生労働省データより)

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薬剤師の就職先 人数 内訳
薬局 161,198 56%
病院 54,879 19%
企業 43,608 15%
無職 10,417 4%
衛生・保健機関 6,576 2%
その他 6,349 2%
大学 5,103 2%
不詳 21 0%
総数 288,151  

総務省の平成28年のデータによると、医薬品の研究を行っている企業の従業員全体の人数は189,414人で、そのうち研究部門にいる人は21,723人と11%です。

このうちの何%が薬剤師免許を取得しているかはわかりませんが、企業に就職している薬剤師は薬剤師全体の15%で、43、608人のため、そのうちの11%は研究部門にいると仮定すると、約4800人となり、それは、薬剤師全体の2%にあたります。

企業で研究している薬剤師2%(約4800人)、大学で研究している薬剤師2%(5103人)、その他行政機関で研究している薬剤師を合わせても、全体の約5%程度の人数しかいない狭き門である薬剤師の研究職について調べました。

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研究職とは

研究とは、事物・機能・現象等について新しい知識を得るために、又は既存の知識の新しい活用の道を開くために行われる創造的な努力及び探求をいいます。

企業及び非営利団体・公的機関の場合は、「製品及び生産・製造工程等に関する開発や技術的改善を図るために行われる活動」も研究業務となっています。

したがって、企業の場合、研究職と開発職が、研究開発職として一緒になっていることもしばしばです。一般的に研究職を行う研究者とは大学(短期大学を除く。)の課程を修了した者(又はこれと同等以上の専門的知識を有する者)で、特定の研究テーマをもって研究を行っている者をいいます。

研究者だけじゃない研究職

研究職にはそのほかにも研究補助者や技能者、研究事務その他の関係者がいて、全体の部門として研究職いわれます。

採用の際には、研究補助職(研究者を補佐し、その指導に従って研究に従事する人)、研究技能職(研究者、研究補助者以外の者であって、研究者、研究補助者の指導及び監督の下に研究に付随する技術的サービスを行う者)のような形で分かれていることもあります。

このような職種においては、雇用形態で分かれていることもあります。

研究補助職は一般的には正社員のこともありますが、契約社員や派遣社員で補われています。

技能職は、契約社員、派遣社員やアルバイトによって構成されています。

またそのほかにも、特許や薬事申請関係の仕事をしている人やマーケティングと研究の中間の仕事をしている人など、一見研究者ではない人も研究職とされます。

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大学、行政研究機関などの研究職

大学や研究機関では、主に基礎研究を行っています。

基礎研究とは、特別な用途に関係なく未知の物質や未開拓の原理を発見・解明する研究です。

基礎研究は、長い年月をかけてもなかなか成果が見えにくいテーマが多いため、研究を続けていくには高い意識が必要です。

また、研究費の取得のために、研究結果を出し続ける必要があり、定期的に論文を発表したり、大学では授業を行ったり、また、学会への出席や事務的な作業もあります。

大学勤務の場合は出勤時間や服装など自由な面も多く、また、ネームバリューも高いため、人気の職種です。

ただし、講義や生徒の指導があるため、研究に割く時間が少なくなる傾向にあると言われています。

大学・行政機関への就職

基本的には大学院へ進学し、修士課程修了後もしくは博士課程修了後に試験を受けて就職します。

公務員の研究職の求人があまり出ないため、課程の途中で受験し、合格した場合は中退して就職するということもあります。

また、第一種国家公務員の試験に受かっていて、研究部門に異動になることもあるようです。

私立大学の場合は大学教授のつてで就職が決まることもあるようです。

国家公務員の研究職

国家公務員の研究職は、水産系、生物系、土木系、農業系など、幅広い分野で仕事があります。

研究内容も、基礎研究から開発まで幅広く、自身の専門と関連のある省庁へ配属されるのが一般的です。

国立研究機関の例としては、海上保安庁の海上保安試験研究センターや、警察庁の科学警察研究所、厚生労働省の国立医薬品食品衛生研究所、農林水産省の動物医薬品研究所などがあります。(JST(科学技術振興機構)のHP 参照)

地方公務員の研究職

地方公務員の研究職には地方公務員の研究職は、都道府県庁や市役所、もしくは各自治体が設置した公設試験研究機関などに勤務し、主に行政や国から要請を受け、研究・調査、民間企業との共同研究、受託試験などを行います。

国家公務員と地方公務員の給料の差

一般的には国家公務員のほうが給料は高く、地方公務員の薬剤師の全体とは同じ程度です。

人事院勧告 国家公務員給与等実態調査結果 平成29年国家公務員給与等実態調査の結果より

平成28年賃金構造基本統計調査 職種別第1表職種別きまって支給する現金給与額,
所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)より

総務省自治行政局公務員部給与能率推進室「地方公務員給与の実態」 

企業の研究職

企業においては、市場のニーズに合った製品やサービスを世に送り出すことを目的とした研究開発が主力となります。

そのため、商品化できない、または利益につながらないと判断された研究は突然中止となることもありますが、基礎研究に長年取り組んでいる企業もあり、大学と共同研究を行うため、研究員を大学へ派遣している例もあります。

自分で作ったものが世に出され、消費者の生活の質を向上させることに貢献できるということにやりがいを感じられます。

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給料の比較

給料の比較は以下のようになっています。薬剤師の平均給料よりもどこも高めになっています。

人数 推定平均年収(万円)
薬    剤    師   全   体 54,060 515
 1  総                     数 847,093  967
 2   企              業   (1) 486,198  1,102
 3   非  営   利  団   体   (2) 8,553  967
 4   公   的   機    関   (3) 30,242  1,433
 5     国                  営   (4) 2,318  1,414
 6     公                  営   (5) 9,792  1,077
 7     特殊法人・独立行政法人   (6) 18,132  1,628
 8   大        学        等   (7) 322,100  720
 9     国                  立   (8) 146,103  571
10     公                  立   (9) 23,776  617
11     私                  立   (10) 152,221  878
12   自      然      科     学 254,959  729
13    非  営   利  団   体  (2) 7,605  987
14    公   的   機    関  (3) 28,556  1,453
15      国                  営  (4) 2,071  1,408
16      公                  営  (5) 9,075  1,104
17      特殊法人・独立行政法人  (6) 17,410  1,640
18    大        学        等  (7) 218,798  626
19      国                  立  (8) 115,842  549
20      公                  立  (9) 17,977  558
21      私                  立  (10) 84,979  746
22   人  文 ・  社 会 科 学 105,936  920
23    非  営   利  団   体  (2) 948  803
24    公   的   機    関  (3) 1,686  1,096
25      国                  営  (4) 247  1,459
26      公                  営  (5) 717  737
27      特殊法人・独立行政法人 (6) 722  1,327
28    大        学        等  (7) 103,302  918
29      国                  立  (8) 30,261  655
30      公                  立  (9) 5,799  802
31      私                  立  (10) 67,242  1,046

総務省統計局科学技術研究調査等 第1表 研究主体,組織別研究関係従業者数,第2表 研究主体,組織別内部使用研究費,受入研究費及び外部支出研究費より推計

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まとめ

薬剤師の資格を持っていて研究職についている人は全研究者のうちの1%未満です。

薬剤師の免許を特に使うことはなく,薬学的な知識や研究能力,検査技術を買われて就職しています。

研究職につくためには高い技術と知識が必要なため,大学院の修士課程もしくは博士課程を修了後目指すことが多いようです。

医薬品の研究だけでなく,化粧品や医薬部外品の分野にも薬剤師の研究員はいます。

給料は就職してすぐは薬剤師のほうが高いことが多いですが,薬剤師は年功序列で給料があまり上がらないため,研究員をしている薬剤師のほうが薬剤師全体平均よりも平均年収が高くなる傾向にあります。

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